普段コーヒーメーカーで淹れていると、粉とお湯をセットしてボタンを押すだけなので、コーヒーが膨らんだり蒸らしたりする様子があまり見えません。
コーヒー教室に参加された方の中にも、いつもコーヒーメーカーを使っていて「もっと本格的に美味しいコーヒーを淹れたい」と思い、参加された方がいました。
まず、少量のお湯を注ぎ30~40秒ほど蒸らします。この「蒸らし」はよく耳にしますが、なぜ必要なのでしょうか?蒸らしをすることで何が変わるのでしょう?
コーヒー豆を電子顕微鏡で見ると、中には無数の空洞があります。この空洞にお湯をしっかりとしみこませるのが「蒸らし」の目的です。コーヒー粉が十分にお湯を吸収したあとに抽出すると、コーヒー成分がたくさん出て味わい深く仕上がります。一方で、蒸らしが不十分だとコーヒー成分があまり出ず、薄味になってしまうことがあります。
薄味だと感じる時は、蒸らしが足りていないか、蒸らしがうまくできていない可能性があります。
どうして蒸らしがコーヒーを美味しくするのか?
美味しいコーヒー成分は抽出の最初の1/3でほとんど出てきます。後の2/3では雑味や渋みが出やすくなるので、お湯を調整しながら注いでいくことがポイントです。
しっかり蒸らして美味しい成分を引き出すことで、自然と豊かな風味のコーヒーが完成します。
あなたの淹れるコーヒーは、ふっくらと膨らんでいますか?